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【準備中】 ​威風堂々第1番 (エルガー) 

●マンドリン合奏版

エルガーの代表作「威風堂々」から第1番を、マンドリン合奏のために全曲編曲した作品。堂々たる行進主題から有名な中間部の壮麗な旋律まで、原曲の輝かしい響きを活かしつつ、マンドリン属ならではの透明感と推進力によって新たな魅力を引き出している。

●演奏時間 約7分 

●編成

1st Mandolin / 2nd Mandolin / Mandola / Mandocello / Mandolone / Contrabass / Guitar

作曲者  エルガー(1857〜1934)

編曲者  森安浩司

●難易度  ★★★

●紹介文

本曲は、作曲者を代表する作品として広く知られている。なかでも第1番ニ長調作品39-1は1901年に完成し、初演直後から大きな成功を収めた。エルガー特有の雄大で気品ある旋律と華やかな管弦楽法によって、この作品はイギリス音楽を象徴する行進曲の一つとなり、今日では世界中で演奏されている。

 

曲は堂々とした序奏に続いて力強い行進主題が現れ、躍動感に満ちた展開を経て、やがて世界的に有名な中間部の旋律へと導かれる。この旋律は後に「Land of Hope and Glory」として歌詞が付けられ、イギリスの愛国歌としても親しまれるようになった。ゆったりと大きく歌われるこの主題は、威厳と抒情を兼ね備えたエルガーの筆致を象徴する部分であり、作品全体の精神的な中心を形づくっている。

 

本編曲は、この威風堂々第1番をマンドリン合奏のために全曲の形で再構成したものである。

吹奏楽やオーケストラではしばしば中間部のみが演奏されることも多いが、原曲は行進曲としての推進力と構成の妙によって成り立つ作品であり、冒頭から終結までの流れを通してこそ、その真価が感じられる。

本編曲ではその全体構造を尊重し、序奏、主部、トリオ、再現、終結に至るまでをマンドリン合奏の響きの中で再現している。

 

マンドリン属の合奏は、トレモロによる持続音と明晰なアタックを併せ持つ独特の音響を特徴とする。金属弦のきらめく響きと軽快な機動力は、行進曲のリズム感や推進力を鮮やかに描き出す一方、旋律線においては透明でよく通る歌心を生み出す。本編曲では、第一・第二マンドリンが旋律と装飾的動きを担い、マンドラやマンドロンチェロが内声の厚みを形成し、ギターやコントラバスが行進曲の安定した歩みを支える構成となっている。

 

特に有名な中間部の旋律では、マンドリン群のトレモロによる豊かな持続音の上に旋律が大きく歌われ、弦楽合奏とはまた異なる、輝きと透明感を備えた響きが生まれるよう工夫されている。また行進主題の部分では、歯切れのよいリズムと音色の対比を活かすことで、原曲の壮麗さを保ちながらも、マンドリン合奏ならではの軽やかで明瞭な推進力が感じられるよう配慮されている。

 

オーケストラ作品をマンドリン合奏へ編曲する試みは古くから行われてきたが、本作品はその中でも特にスケールの大きなレパートリーと言える。荘厳さと華やかさ、そして歌心を兼ね備えた《威風堂々》第1番は、マンドリン合奏の新たな表現の可能性を示す作品として、演奏会の華やかな締めくくりにもふさわしい一曲である。

 

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