【準備中】 組曲「惑星」より木星(ホルスト)
●マンドリン合奏版
ホルストの代表作、組曲『惑星』より「木星」をマンドリン合奏へ。煌びやかな疾走感と、平原綾香の「Jupiter」でも知られる荘厳な旋律が交錯します。復興の祈りにも重なる、希望に満ちた響きをお楽しみください。
●演奏時間 約9分
●編成
1st Mandolin / 2nd Mandolin / Mandola / Mandocello / Contrabass / Guitar
●作曲者 ホルスト(1874~1934)
●編曲者 森安浩司
●難易度 ★★★
●紹介文
イギリスの作曲家グスターヴ・ホルストが1914年から1916年にかけて作曲した組曲『惑星』。全7曲からなるこの傑作の中でも、第4曲「木星(Jupiter)」は群を抜いて高い人気を誇ります。「快楽をもたらす者」という副題の通り、楽曲は生命力に溢れた力強いリズムと、民謡風の親しみやすい旋律によって構成されています。
日本における「木星」と復興の歩み
この曲は、単なるクラシックの名曲という枠を超え、現代の日本において「希望と再生」の象徴として深く愛されています。その大きな契機となったのが、2004年の新潟県中越地震でした。被災地を励ますメッセージとしてこの曲が選ばれ、多くの人々の心を支えました。
さらに、東日本大震災をはじめとする数々の災害からの復興の場においても、「木星」の旋律は「決して折れない心」や「共に歩む連帯感」を呼び起こすイメージ曲として選ばれ続けています。ホルストが描いた壮大な宇宙の調べは、私たちの郷愁や、困難を乗り越えようとする意志に共鳴する力を持っているのです。
マンドリン合奏で描く、魂の積層
楽曲の中間部で奏でられるアンダンテ・マエストーゾの旋律は、世界で最も美しいメロディーの一つに数えられます。
イギリスでは愛国歌として親しまれ、日本では平原綾香氏の「Jupiter」としても広く知られるこの名旋律を、今回はマンドリン合奏ならではの緻密な構成で編曲しました。
今回の編曲における最大の聴きどころは、この中間部における音の積層です。まず、地の底から湧き上がるようなコントラバスやマンドセロといった低音部が静かに主題を提示します。続いて、そのバトンを受け取るように中音域のマンドラ、そして2ndマンドリンへと旋律が引き継がれ、音楽は次第に熱を帯びていきます。さらに、そこへギターの温かな音色が加わることで和音に豊かな厚みが生まれ、最後には最高音域の1stマンドリンが満を持して登場します。全パートが一体となり、マンドリン属特有のトレモロが重なり合って生まれる感動的なクライマックスは、まさに圧巻。星々の輝きが降り注ぐような、輝かしいフィナーレへと向かいます。
結びに
本編曲は、すでに多くの管楽器を持たない団体によって演奏され、その重厚かつ繊細な響きが各地で好評を博しています。冒頭の疾走感溢れるフレーズから、祈りにも似た荘厳な中間部、そして大団円へ。マンドリンオーケストラという「撥弦楽器の小宇宙」が紡ぎ出す、新しい「木星」の響きをどうぞ心ゆくまでご堪能ください。
